@植物の状態を把握する
植物の状態には主に次の状態があります
生育状態 |
成育数値 |
具体的な状態 |
ワンポイント |
最もよく生育している |
5 |
於かれている環境や温度が最適で管理も
適切に行われ、養分吸収も大変よい状態 |
水切れ、肥料不足
に注意する |
普通に生育している |
4 |
最盛期ほどでは無いが順調に生育している |
僅かに一部が生育している、
または
一時的に生育出来て
いない状態 |
3 |
季節の変わり目
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水やり頻度の調節 |
環境不適合や管理不適切、病害虫感染などで
少し弱っている状態 |
環境や管理の改善、
病害虫の駆除
肥料は与えない |
休眠状態 |
2 |
季節の影響や、環境不適合、根詰まりや
病害虫等で生育が殆ど止まっている状態 |
水のやり過ぎに注意し
肥料は絶対に与えない |
全く生育できず枯れに向かっている |
1 |
枝葉がどんどん枯れていき、細い枝や茎には
水分が無い状態 |
環境や管理の改善、
活力剤補給 |
枯れ |
0 |
枝や茎・幹に水分がない状態 |
無し |
通常多くの植物は5〜2の生育を繰り返しています。
年間を通じた植物の一般的な成長
最成長期 |
半成長期
(半休眠) |
成長期 |
休眠期 |
春〜梅雨 |
夏 |
秋 |
冬 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
1月 |
2月 |
3〜4 |
4 |
5 |
5 |
4〜3 |
3〜4 |
5 |
4 |
4〜3 |
3 |
2 |
2 |
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A生育状態に応じた具体的処置
生育状態 |
具体的な処置 |
水やり頻度 |
最もよく生育している |
最も水の消費の激しい時期ですから、先ず水切れに最も注意する。
花や実ものの場合は肥料不足にも注意し、必要に応じ適量を与える。 |
最大 |
普通に生育している |
水切れや病虫害に注意し、普通に管理する。
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大 |
少し生育している、または
一時的に生育出来ない状態 |
環境(日当たりの有無、暑さ・寒さ、根詰りなど)の改善
水やり頻度の改善
病害虫の駆除
肥料は不要、活力剤は有効
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中〜少 |
半休眠状態 |
鉢ものには、土の表面が乾いてから水をたっぷりあげる。
春を待つ。熱帯性の植物は暖かく陽の当たる場所に置く。
肥料は不要だが屋外樹の寒肥(有機肥料)は有効 |
少 |
全く生育できず枯れに向かっている |
鉢ものには、土の表面が乾いてから水をたっぷりあげる。
有効な活力剤を与える。
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少 |
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B生育不良の原因判別方法
成長期なのに生育が悪い、調子がおかしい時の主な原因を列記します
症状 |
考えられる原因 |
処置方法
*思い当たる処が無い場合は略す |
新芽または全体のしおれ
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水切れ
環境異常 |
1)水やり頻度の改善
2)環境の改善
3)鉢ものの場合は大きい鉢に植替え |
古葉の大量黄化 |
小枝などの部分枯れ |
元気がない(全体に下垂気味) |
発根不良
根腐れ
病害虫
土壌の過酸性 |
1)環境・水やり頻度の見直し・改善
2)活力剤使用
3)殺虫・殺菌剤の定期散布
4)鉢ものの場合は土替え |
発芽が悪い |
全体の徒長・軟弱化 |
全体に葉色が悪くハリが無い |
他のものと比べ乾きが極端に遅い |
新芽や花の欠損
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害虫 |
殺虫剤の定期散布 |
葉・枝の形状異常 |
植物の枯れの判断は意外と難しいものです。簡単な『枯れ』の判別方法を記します。
枯れの判断 |
先ず細い枝部分からハサミで切り、切り口を診て水分があるか(切り口がみずみずしいか)
確認します。みずみずしい状態ならばその植物は充分に復活する可能性が有ります。
もし 無ければ他の細い部分を切り、だんだんと太い部分まで切って確認していきます。
太い部分(幹・茎)まで水分が無ければ残念ながら完全に枯れています。 |
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Cまとめ
生育不良の場合は、以上の点を参考に原因を特定し改善していく事が必要です。
しかし複数の原因が重なっている場合も多く、原因の追及は一番難しい点でもあります。
時には専門家の診断が必要になる場合もあるでしょうが、愛情を持って植物に接することが重要です。
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