オリーブの剪定・管理 |
オリーブの剪定管理 |
オリーブ樹は地下植えしますと、陽当りのよい場所では5年〜8年程で4m以上に成長します。
そうなりますと、オリーブは多少の剪定が必要となります。 しかし・・・
ひとくちに剪定と言っても、庭木として樹形を整えるのと、オリーブの実を生産・収穫する為の剪定は少し違います。
ここでは、『格好良く、住宅の庭に適したオリーブ』にする為の剪定を解説致します。 |
オリーブ樹の剪定例 2 |
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植えてから10年経つ、毎年剪定しているオリーブ樹です。 |
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ここまで切っても1年しますと、上画像のようになります。 |
オリーブ樹の剪定 時期 |
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オリーブ樹には、収穫の為の剪定と、樹形を美しく保つ為の剪定があります。 収穫の為の剪定では、春から夏に多くの新芽を展開させ、次の年に多花・豊作をさせるように、2〜3月頃に1回 剪定をします。
しかし、一般家庭でのオリーブの剪定では、早春だけですと年間の殆どが大きく伸びきった状態で、夏から秋にかけての 台風シーズンなどを向かえるのはリスクがありますので、夏前に軽い剪定をし、2〜3月にも軽く剪定をする 年2回の剪定をお勧め致します。 |
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オリーブ樹の一年 | ||||
4月〜5月 | 6月〜7月 | 8月〜10月 | 11月〜3月 | |
開花 | <施肥> | <軽い剪定> 結実 | <軽い剪定> |
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生育期 | 休眠期 |
オリーブの剪定 概要 |
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樹冠
まず樹冠全体を眺め、仕上がりをイメージします。
オリーブ樹の近くでばかり作業をしていますと 全体のバランスが判らなくなります。
『離れて眺めては、切るべき枝葉部分を見定めて、近づいて剪定する』 を繰り返して下さい |
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バランス
剪定していくことが肝要です |
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枝葉の密度をみる
樹木全体に万遍なく枝葉が配されるのが理想ですので
少し樹木から離れて観察し、枝葉の濃い部分の無駄枝を
枝抜きしていきます。 |
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切ってもよい (一般的にいう無駄な) 枝 一覧 | |
徒長枝
主枝の途中から徒長気味に勢いよく伸びる枝で、放っておくと 切除する対象になります。 |
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逆さ枝・内向枝
幹から外側に向かってやや上向きに伸びる枝が、正常で健全な 枝の伸び方ですが、枝の中にもひねくれものがおりまして 幹の方に戻ってくる枝を逆さ枝、または内向枝と呼びます。 これらは樹形に不自然さを醸しますし、やはり主枝の生育の 妨げにもなりますので、殆どは切除した方がよろしいです。 |
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下垂枝
下向きに出た下垂枝も、あまり沢山ありますと、 樹形全体がだらりとした感じに見えますので、オリーブの場合は ほどよく切除した方がよい枝です。
しかし、枝垂れが特徴の植木の場合は下垂枝を切りますと 元も子もありません。枝垂れウメや枝垂れ桜などは これを伸ばしてナンボです。
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胴吹枝・ひこばえ
幹から細く弱々しい小枝が出ている場合は、胴吹枝といい、 切除した方がよろしいです。但し 付近に主枝が無くさびしい感じになっている場合は、 これを大切に伸ばしましょう。
また、地際から生える小枝はひこばえといい、根に近い分、養分をよく 吸収しますので、これは潔く切除して下さい。放っておくと 幹への養分が減少し、樹勢が弱まってしまいます。 |
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交差枝・かんぬき枝
枝と枝が交差している現象を交差枝と呼び、一般的には 弱そうな方の枝を切除します。
また、幹の同じ高さのところから双方向に出る枝を かんぬき枝と呼び、植木の仕立ての場合は どちらか一方を切除します。 |
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並行枝・罹病枝
幹の近いところから同一方向に伸びる枝を並行枝といい 植木仕立ての場合はどちらか一方を切除します。しかし ヨーロッパなどでは並行枝を利用し壁面状に仕立てるトピアリー(整形樹) もありますので、必ずしも切らなくてはならない枝ではありません。
見るからにムシ喰いのような枝は、罹病(りへい・りびょう)枝といい こちらは切除して下さい。 |
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くるま枝
枝の一ヶ所からくるまのように伸びる小枝をくるま枝と呼びます。 これらは、養分を分散しますし、くるま状の部分の葉が混み合い過ぎますので 1〜2本に間引く方がよろしいです。 |
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ふところ枝 主枝の狭間に弱々しく出る枝を懐枝と云います。 混み合い過ぎている場合は、懐枝を切除すると風通しが良くなります。 |
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これらの、一般に無駄枝と呼ばれる枝が、オリーブ樹の剪定の場合も切除する候補になります。
しかし 『オリーブの剪定 概要』 で説明しましたように、一番大切なことは全体の樹冠とシルエット、枝葉の濃淡です。 これらを最適にするように、樹形全体をよく観察しながら、無駄枝の候補を慎重に切除していって下さい。
無駄枝の公式に当てはまるからと、早計に必要な枝を切ってしまいますと、樹冠や枝バランスが損なわれてしまいます。 切除する前にその枝を持って揺さぶってみます。そしてその枝が無くなったところを想像してから、切除して下さい。
オリーブ樹の剪定は、技術というよりセンスが必要となります。 従いまして、貴方が本職の植木屋さんより上手に、ご自分のオリーブを形づくることも可能です。
オリーブ樹をお家に植えられている貴方は是非、マイオリーブを剪定する楽しみをお知りになられて 唯一無二のオリーブをご愛育下さいませ。
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このオリーブは、別の場所で毎年剪定しているオリーブの木です。 このオリーブ樹も夏には一番上の画像のようになりますが、 10月頃にはこのように剪定します。 このように枝抜き剪定することで 道路へのはみ出しを抑え、強風による転倒を防ぎながら 美観を損うことなくオリーブを育成管理しています。 |
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オリーブ関連項目 |
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